統一地方選を終えて(その1)

By 与謝野信, 2019年6月13日

5月の足立区議選も終わり、都内の統一地方選挙も一段落がつきました。今回は複数の区で区議選のお手伝いをさせて頂きました。選挙活動を観察した感想や自民党のITやネットの活用の課題について何回かに分けて書きたいと思います。

  • そもそも統一地方選って?

マスコミの扱いも大きい国政選挙と違い、地方選挙について詳しく知っている人はほとんどいません。東京では、都知事選は著名な候補者が多数出るので比較的知られていますが、それ以外は都議会議員選挙(前回は2017年、次回は2021年におこなわれます)が比較的注目されますが、市区議会、市区長選挙となるとそもそも選挙の存在を知っている人が少ないのが現状です。

例えば港区を例にとると、統一地方選と同時に行われた区議会議員選挙の投票率は35%、時期がずれている区長選挙(前回は2016年)は24%、というちょっとびっくりするような低投票率な選挙なのです。

国民の関心を高め、投票率を上げる工夫の一つとして同時期に全国一斉におこなわれるのが「統一地方選」ということで、議会の任期に沿って四年に一度おこなわれます。今年はその四年に一度の年で、四月に全国各地で県議会選挙や市区町村議会選挙および各種首長選挙がおこなわれました。東京では知事選、都議会議員選挙は時期がずれていますが、生活により身近な市区議会選挙や市区長選挙などがおこなわれました。

  • より身近な地方議会選挙

本来であれば、地方行政・政治というのは私たちの生活に関わる行政サービスの方向性を決定しますので、もっと身近な存在であるべきなのですが、実際は選挙に対する関心も低く、なかなか分かりづらい存在です。

どうやって地方行政・議会活動と選挙に対する関心を高めるかは行政にとっても大きな課題ですし、政党にとっても政治活動に対する理解と支援を頂く上で大変重要なことです。

首長には気軽に会えないかもしれませんが、区議などの地方議員は「会いに行ける議員」です。本来身近な相談の窓口になることができますし、議員たちの多くは住民から直接ニーズを聞くなどの機会は貴重だと思っています。

また、一票の重要性が国政選挙に比べて格段に高く、数票差で当選、落選が分かれることは珍しくありません。当然それだけ、一人や一世帯の支持というのは候補者にとっては大切ですので、相談にもより親身になって乗ってくれるのです。

  • 地方議会は二元代表制

地方議会と国政(衆院・参院)との大きな違いは、地方議会においては首長(知事、市長、区長など)が住民による直接選挙で選ばれると同時に、地方議員も選挙で選ばれます。それぞれが住民の代表なので、二元代表制と呼ばれています。

東京の市区議会選挙は「大選挙区制」を用いており各地の議会定数が30~40前後に対して40~50人が立候補し、有権者は大勢の候補者から一人を選んで投票します。区長選挙などは候補者数名から一人を選ぶのでまだわかりやすいのですが、この「大選挙区」だと選ぶ側の有権者も大変ですが、政党側からしても必要人数の候補者を擁立して、当選させるというのは非常に高い組織力が必要とされる大変な戦いです。

なお、首長と議会の違いと、政党の二元代表制下における選挙戦略については次回以降のブログで、もう少し詳しく書きます。

  • 問われる地方組織力

全ての区で10名前後の議員を立候補させ現職の全員当選と新人数名の当選を目指すという選挙スタイルは、現状自民党だけがとっています。地方議会に力を入れており、組織力もある公明党と共産党が3~6名前後に絞った候補者を擁立して全員当選を目指し、他は諸派や無所属候補で各区において1~3名づつ擁立するイメージです。

「10名以上の候補を抱えながら組織としてまとまった選挙戦をおこなう」というのは簡単ではありません。区ごとに戦略やスタイルも少しずつ違い一概には言えませんが、市区内の自民党組織である総支部か区議団が結束して将来のことも考えながら新人擁立などをおこなわないといけないので、団結力はもちろんのこと、各種調整をこなす「組織力」が問われます。

長くなりましたので以下のテーマに関しては次回以降に続きます。

  • 新人候補の選挙準備について
  • ネット選挙こそ時間がかかる
  • 都連の課題認識
  • 政治・選挙活動におけるネットやITの活用に関して
  • 首長と議会、どちらの選挙が重要か?
  • パリテや候補者の多様性について

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