伯父与謝野馨の思い出

By makoto, 2017年6月4日

私にとって伯父の与謝野馨は、親戚としては少し遠い存在でしたが間違いなく最も身近な政治家であり、本当に尊敬できる人物でした。

私は中学1年の終わりまで西東京の東久留米市という都心から遠く離れた場所で育ったので、当時すでに都心の東京1区を地盤として多忙だった伯父と話すような機会はほとんどありませんでした。その後1999年に東京で就職するまでほとんどヨーロッパで過ごしたため伯父の活躍を新聞で知るのが関の山でした。

2001年に私が結婚した時は落選中でしたが披露宴のみならず教会式にも来てくれて、後日自分で撮った写真のアルバムをプレセントしてくれました。選挙前にはホームページに対する意見を聞かれて自分の考えをメールで伝えました。
今から思えば、この頃もっと積極的に政治に関わったり、伯父のもとで何かしら学べていれば良かったと思います。しかし私の母方の祖父(大島秀一)も政治家であったことから、常々母は私に絶対に政治の世界と係わらないよう言い聞かせていたので、当時は政治家を目指すどころか政治家と関わりを持つこと自体があまり考えられないことでした。

2003年に国政復帰してからの伯父の活躍は目覚しいもので、全国区の政治家として常に脚光を浴びていました。2005年の郵政選挙の時にはじめて伯父のミニ集会に参加しました。多くの皆様に支えられ一票一票を積み重ねてやっと勝てるのだと初めて選挙の厳しさを目の当たりにしました。この選挙の後の4年間、伯父は総裁選にも出馬し各内閣で入閣するなど、政権の中心で存分に国のために仕事ができたと思います。一方で民主党ブームの前に自民党は常に批判にさらされる立場でした。私は自民党が下野する前の2008年の終わりからパリ転勤となり再び日本を離れることになりました。

2010年4月に伯父は自民党を離党し、「たちあがれ日本」を結党します。この新党の目先の目標は7月の参院選で反民主党の受け皿になり衆参ねじれを作り出すことでした。伯父は自民党離党前も党の若返りを訴えていましたし、たちあがれ日本でも積極的に若手を擁立しようとか考えていたようです。その思いとは裏腹に出来上がったばかりの新党は候補者集めに苦労しており、パリにいた私も自分の知人を候補者として党に紹介できないか頼まれ、友人を数人紹介し党の幹部との面接に行ってもらいました。当時私は34歳で友人たちもそれぞれの組織で将来を嘱望されて仕事のやりがいもある時期でした。
結果紹介した友人全員が結局仕事を続けることを選び立候補には至りませんでした。
私は将来的に本当に若い優秀な候補者を得たいのであれば、党との信頼関係を築く上でも政治塾を作ることを伯父に提案しました。しかし私自身が海外にいるので政治塾を運営するのは非常に難しい状況でした。それでも仕事などで日本に一時帰国する機会を使い、知人友人を集めて伯父を囲んで何度か勉強会を開きました。しかし2011年1月に伯父がたちあがれ日本を離党したため、勉強会も自然消滅します。

私は2012年に日本に帰国するのですが、その頃には自民党は東京1区では山田美樹さんの擁立を決めており、病気もあり政界を引退することになりました。
伯父は民主党政権下で入閣したこと、財政再建・増税を主張し続けたことなどから多くの批判を浴びており、自民党にも民主党にもその政治思想を受け継ぐ直接のグループや後継者はいませんでした。
私は生物学的なDNAはどうでも良いのですが、与謝野馨の政治思想のDNAを受け継ぐ政治家が一人でも多く現れることを切望していました。そんな思いから伯父の引退の数年後に自分自身が政治家になることを考えるようになりました。

2015年から私は伯父に政治の世界に入ることを相談するようになりました。伯父は政治家は苦労が多い仕事だからと決して勧められる道ではないと言いましたが、私がそれでもと言うと色々と指導してくれました。しかし次第に体調が思わしくなくなり、ほとんど会うことも叶わなくなりました。
もっと伯父から学びたかったですし色々と話したかったです。
多くの人が、支援者が、そして何より家族が、伯父ともっと時間を過ごしたかったという思いを抱いているでしょう。

伯父は最後まで日本のため日本の将来のために全力で自らの能力と人生を捧げ全身全霊で働き続けました。
伯父はもうこの世にいませんが、彼の残した様々な政治的足跡や多くの人に影響を与えた政治姿勢、信念は私たちの心に残っています。
伯父の思想のDNAは必ず多くの若い政治家が受け継ぎ日本と人々の幸せを守っていくでしょう。

馨おじさま本当にありがとうございました。どうかゆっくりと天国で休んでください。


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